【ヴィクトリアマイル】ヌーヴォレコルト重賞レース全7戦を振り返ると分かること。

予想

ヴィクトリアマイルヌーヴォレコルト(岩田康誠)の圧倒的1番人気が予想されます。重賞レースの全7戦の成績は【3-3-1-0】と抜群の安定感を誇る実績の持ち主です。そんなヌーヴォレコルトの重賞レース全7戦を振り返ってみたいと思います。

ヌーヴォレコルト全レースまとめ(重賞レース)

チューリップ賞(GⅢ)・2着(2014.3.8)

ハープスターが単勝1.1倍の人気をつけ、ハープスター1強と言われたレースでした。ハープスターは堅い軸でしたが相手選びが難解でした。重賞レース初参戦となるヌーヴォレコルトは単勝4番人気。
スタートはまずまずで先行各馬を見ながら中団外目を追走します。3~4コーナーでも外目の中団で、直線ではラスト100mで馬群から抜け出すもさらに外の後方から伸びてきたハープスターはさらに先を行き、最後まで届かず2着に敗れます。
ペース的にはそこそこ流れていて前半3F60秒を切っており、そこからもペースは上がっており終い3Fの勝負になっております。これまでスローで勝ってきたヌーヴォレコルトがこのペースで勝てたのは好評価でした。1番人気ハープスターの決め手に屈するも2着死守し、いざ桜花賞へ駒へ進めます!

桜花賞(GⅠ)・3着(2014.4.13)

ヌーヴォレコルトにとっては初のGⅠとなります。ここでもハープスターが単勝1.2倍の圧倒的人気を誇り、次いで阪神JFでハープスターを負かしたレッドリヴェールにも人気が集中します。2強と言われる中、ヌーヴォレコルトは単勝5番人気で挑みます。
スタートも今回もまずまず。中団で今回も構え、直線をむいて序盤はまだ前に壁があり伸びきれないでいましたが狭いところを突いて中目から抜け出します。抜けだすと外から迫る2強のハープスターとレッドリヴェールと合流するようなかたちで直線勝負に。粘るも最後は2強に及ばず2着のレッドリヴェールに3/4差で3着に。
ヌーヴォレコルトは3着でしたが4着以下は完全に封じ、2強と呼ばれた2頭と引けの取らない競馬をして見せたことにより、牝馬クラシック戦線は3強と囁かれるようになりました。

オークス(GⅠ)・1着(2014.5.25)

ハープスターとは3度目の対決となります。今回もハープスターが圧倒的人気で単勝オッズ1.3倍の1番人気でした。前走の桜花賞での好走もあってヌーヴォレコルトは9.8倍の2番人気に踊り出ます。しかも同枠5枠でハープスターと隣同士のスタートとなりました。
スタートは無理をせず少し下げて中団での競馬から進めます。道中は最内で進め、3コーナーで外目に持ち出し直線へ。先行馬の間隙をついてコース中央でスパートし、先頭に立ちます。ハープスターは後方3番手から大外に出して猛追するも、クビ差で及ばずついにヌーヴォレコルト岩田コンビがライバルハープスターを抑えて勝利しました。見事にオークスという大舞台で女王の座につき初のGⅠ勝利を果たします!
余談になりますが、この時の勝利インタビューで岩田騎手に笑顔が無かったのが印象に残っています。彼は勝利インタビューの中でオークスの約1ヶ月前に自身の斜行による原因で怪我をさせてしまった後藤騎手に謝罪をしております。後藤騎手はこのインタビューでの謝罪に対し、自身のフェイスブックで「岩田かむなよ!」と怪我のことを気にせず彼をフォローしているコメントが書かれていました。後藤騎手が自殺をしてしまった今この時のインタビューのことを思い出すととても複雑です。

ローズS(GⅡ)・1着(2014.9.21)

オークスから約4ヶ月の休み明け緒戦はローズSでした。ここでは桜花賞で負かされたレッドリヴェールとの対戦となります。オークスで優勝するも2強の1角のレッドリヴェールが1番人気を集め、ヌーヴォレコルトは2番人気に。
スタートも決まり前目で4,5番手からの競馬で進めます。前にスペースを取りつつ内目を追走し、直線で前が外へ膨らんでスペースが空くと一気に先頭を捉えてそのままゴールし完勝!レッドリヴェールはまさかの6着。2強と呼ばれたハープスターとレッドリヴェールの2頭を続けて破り、名を轟かせます。

秋華賞(GⅠ)・2着(2014.10.19)

2強を破り向かうところ敵なしといった状況の中、ライバルハープスター凱旋門賞のため渡仏します。宿敵ハープスターが不在の中、ヌーヴォレコルトが1番人気で秋華賞を迎えます。前走のローズSでは今まで問題としてこなかったメンバーにも負けてしまったレッドリヴェールが、背水の陣となる今回で巻き返しを図ります。
スタートは五分でしたが内と外から挟まれる形で下がって後方からの競馬になります。前と後ろの馬群にしっかり別れたような形で進み、ヌーヴォレコルトは後方グループの先頭あたりでいつもよりは少し後ろ目です。4コーナーで外へ持ち出して外から先頭グループを一気に抜いていきます。ラスト100mで突き抜けるかと思われましたが、内で脚を溜めていたショウナンパンドラがしぶとく粘ってクビ差で2着に敗れました。
敗れたものの、騎乗自体もミスはほとんどありませんし、馬の力も落ちてはいません。4コーナーで外へ出す時にちょっとブレたのが気になるくらいでしょうか。着差を考えると少しのロスが着差に響いてしまったという感じです。
レッドリヴェールに関しては位置取りも仕掛けのタイミングも悪くは無かったのですが、直線では伸びずに6着に終わりました。鞍上の福永騎手は悪くない騎乗をしましたが馬の方が走っていないという印象でした。阪神JFや桜花賞での走りが良かっただけにレッドリヴェールにとっては残念な結果となりました。

エリザベス女王杯(GⅠ)・2着(2014.11.16)

前走の秋華賞でも安定した走りを見せたヌーヴォレコルトが単勝3.3倍の1番人気になり、すっかり人気上位馬が定着しました。ハープスターが不在な今、ヌーヴォレコルトは牝馬路線のトップレベルにいるということが世に定着したと言えるでしょう。
エリザベス女王杯ではヴィルシーナラキシスとの対戦が見ものでした。秋華賞で負かされたショウナンパンドラ、レッドリヴェールも参戦しています。
レースはスタートをしっかりと決め、積極的にポジションを取りに行き2列目から競馬を進めます。岩田騎手は非常に良いポジションを取り、前にスペースを確保して直線序盤でしっかりと進路取りをするキレイな騎乗でした。しかし直線ではいったん先頭に出たものの、後方から脚を伸ばしてきたラキシスに追いつかれ、並走の末クビ差敗れました。2着に敗れたものの、この大舞台でスムーズに競馬が出来た岩田騎手の騎乗は好評価です。

ヌーヴォレコルトはこれを最後に2014年は休養に入ります。

中山記念(GⅡ)・1着(2015.3.1)

エリザベス女王杯から約4ヶ月の休み明け緒戦は中山記念(GⅡ)です。ここでは牡馬のロゴタイプやイスラボニータといった猛者との対決が注目されました。しかし終わってみれば最期の直線では自分よりも大きい牡馬のロゴタイプとラチの狭い間を奥せずに突っ込んでいける勝負根性を見せて完勝しました。なんと中山記念で牝馬が優勝するのは24年ぶりという偉業を達成。牝馬相手だけでなく、牡馬相手にも屈せず勝ち切る姿を見せその強さは健在であることを見せつけてくれました。

そして来るヴィクトリアマイル(GⅠ・5/17)ではハープスターラキシスも回避するということで、ダントツの1番人気が予想されます。
レッドリヴェールは前走の阪神牝馬Sから鞍上をルメール騎手に替えてきています。結果は相変わらずの6着でしたが今回も復活が期待されます。前までレッドリヴェールに乗っていた福永騎手は未勝利の頃から乗っていたカフェブリリアントで挑みます。福永騎手はカフェブリリアントで阪神牝馬Sを制し、レッドリヴェールを破っています。このレースでは馬の実力以上に福永騎手の好騎乗が光るレースでした。おそらく本番では人気上位になるでしょう。

まとめ

ヌーヴォレコルトの今までの全7戦の重賞レースを振り返ってみると、この馬がいかにして強くなってきたかが分かると思います。ハープスターやレッドリヴェールといった強豪に立ち向かい、敗れ、そしてまた立ち向かって一つ一つ勝ちを手にしていき、岩田騎手と共に着実に強くなっていっています。今まで戦ってきたメンバーを考えると今回のヴィクトリアマイルのメンバーなら相手にならないでしょう。ハープスターが引退した今、おそらく現在牝馬でトップに立っているのはこの馬なのではないでしょうか。

さて、問題は相手選びで、今のところは騎手・馬共に好調なカフェブリリアントと、昨年のヴィクトリアマイルで大敗しここで雪辱を果たしたいスマートレイアーの2頭で考えております。

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